あくまのくずかご

役割論理メインです

劇場版少女☆歌劇レヴュースタァライト感想

劇場版スタァライト見ましたので、各場面を追いながら感想を書きます。

※ネタバレ情報を数多く含みます、ネタバレ要素が嫌いな方はブラウザバックを推奨致します。

※また映画内のスクリーンショットをほぼ使わない方針で書きますので文字ばかりの記事となります。

 

作品のあらすじ

スタァライト」 --それは遠い星の、ずっと 昔の、遙か未来のお話。 この戯曲で舞台のキ ラめきを浴びた二人の少女は、 運命を交換し ました。 「二人でスタァに」 「舞台で待って る」普通の楽しみ、喜びを焼き尽くして、運 命を果たすために。 わずか5歳で運命を溶鉱炉 に。--危険、ですねぇ。 やがて二人は再会し ます。一人は悲劇の舞台に立ち続け、もう一人は飛び入り、 引き離され、飛び入り、二人 の運命を書き換えて...... キラめきに満ちた新章を生みだしたのでした。 もう目を焼かれて塔から落ちた少女も、幽閉されていた少女もいません。 ならば...... その新章の結末は? 「スタァライト」 は作者不詳の物語。 キラめきはどこから来て、 どこに向かうのか。 そして、この物語の『主演』は誰か。 私は、それが観たいのです。ねぇ--聖翔音楽学園三年生、愛城華恋さん? (C) Project Revue Starlight

 

1-現在a

時はアニメ版より流れ99期生たちは3年生になりました。後輩たちを厳しく指導するその姿にはこれまでの鍛練の積み重ねがあったことを感じさせてくれます。

そんな中で場面はそれぞれの進路の話へ、皆は聖翔学園で学んだことを糧に進学をしたり劇団に入団したり実家に帰る……とそれぞれ進路先を告げる中、愛城華恋の進路希望用紙には空白が並んでいます。華恋は1年生の時に行った『オーディション』ならびに『スタァライト』で燃え尽きてしまったのか……。

個人的には大葉ななが舞台作りを語るシーンが印象的でした、そりゃアニメ版のことを考えるとね。ドキドキでしたよ。

 

2-13年前

華恋とひかりちゃんが幼い頃初めて出会うシーンです。この時既にひかりちゃんは舞台に強い憧れを持ってることがわかります。

幼稚園でなかなか馴染めていない華恋を気にかけ、助けてあげることで華恋とひかりは仲良しになります。ひかりちゃんはこの幼さですごいしっかりした子だなという印象を受けましたね、そしてクマちゃんポシェットが可愛いです。

 

3-現在.b

寮の洗濯室(?)にて卒業を語るクロディーヌとまひるちゃん、スタァはカップリングがすごい強いんですがこういうカップリング以外でも仲の良いシーンが見られると全体的に仲良いんだなぁとすごいほっこりするんですよね、アニメ版で華恋とひかりの偽装工作をみんなでするシーンとかも大好きです。

しかしここで香子だけはかつて行われたオーディションに後悔があったことを皆に告げます、運命の舞台を演じたかったはずなのに諦めたのか受け入れたのか……と。

ここの"諦め"に一番図星だったように思うのは純那ですかね、彼女は他の子とは違い演劇とは距離のある一般の大学に進学する進路を選んでいたからですね、それの進路を語る時の大葉ななさんの顔アップは何かを感じずにはいられませんでした。

 

wi(l)d-screen baroque

白状致します、ここの感想書きたくてこの記事を作りました。

皆殺しのレビュー

全員が電車の上へ集まった時になながBGMのリズムを刻んでてマジでイケメンです、かっこよすぎる。

大葉ななは本来二刀流で戦うのですが前半は刀がなく一刀流で戦いますがまぁ強い、他の舞台少女達はハンデとかある訳ではない(強いて言えばななVS多数かつ戦いの舞台が狭いため戦法が限られてくるところか)のにである。

そして遅れてやってきたもう一振の刀を手にしななの無双が始まる。

最初に香子が倒されたのは"喋りすぎた"からなのかなぁとか思うまもなく倒される舞台少女達、その戦力差は歴然ということをまざまざと見せつけられます。

そして最後は真矢とクロディーヌの2人と対面、彼女ら2人は舞台少女の中でも実力は別格なのでしょう。曲もテンポアップして盛り上がりを見せます。

盛り上げときながら特に苦戦することなくクロディーヌ、そして真矢をななは突破します。2人は別格、しかしななはそれ以上に格が違うということなのか。

そして全員を倒した感想が強いお酒を飲んだみたい……。その後に続く「私たちは死んでいる」とはオーディションに負けたことなのでしょうか。

なおこのシーンには華恋は登場しません、次の舞台がない者には立つ資格がないというのか、あるいは「死んでいない」からなのか。

 

5-現在c

101回目のスタァライトはみんなで作るぞ!という決起のシーンで塔が立つところ、ベタだけどすごく良いシーンですね。

内容そのものは描かれていないもののここの描写で100回目のスタァライトが盛大に盛りあがったことが分かるようになっています。

 

私たちは舞台の上

再演の果てに死を見た

私たちは舞台の上

華恋とひかりの舞台は運命の舞台

そしてひかりがついに導かれる

 


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ワイルドスクリーンバロック

まだ誰も見た事がない最終章。

 

怨みのレヴュー

香子と双葉の因縁が描かれます。

聖翔 99

・・・2

というトラックの遊び心もあり(99期生、双葉の出席番号は2)。

ほかのレビューはアニメ版で描かれていない組み合わせなのですが香子対双葉は既にアニメ版にて描写がありました。

しかし今一度、香子対双葉を描くのは大きな意味を孕んでいると考えます。

互いに向き合い独立を願う、依存では無い関係。

お互いがお互いに依存しているようにも見える2人ですからね、それは重要なのでしょう、にしたって駄菓子をあげたり寝かしつけたりってなんか超えてないですかね……。最後バイクの鍵を香子に渡すのはこれからはもう送ってやれないから、ということなんでしょう。

ホンマしょうもないでウチら……

ほんとしょうもないなウチら……

 

 

共演のレヴュー

ひかりちゃんがまひるちゃんに対して「華恋はどこ?」と地雷原を駆け回る始まりはドキドキしちゃいましたね、ひかりもまたまひるを見ていない。

しかしまひるちゃんはあくまで"ライバル"でいたいと告げ戦いは始まります。

共演のレビュー前半はコミカルにそしてホラーチックに進みます、かなり異色で初見はゲラゲラ笑ってたのを思い出しますね、まひるちゃんも「あなたが大嫌いだった」って言っちゃうし。

しかしひかりの核心に迫るレヴューでもあります。

ひかりがロンドンに行ったのは華恋から逃げるため……怖かったから。だけれどそれはまひるも同じ。

怖いけど舞台に立つって決めたから、演じたかった、ひかりちゃんと同じ舞台を。

それを受けひかりは恐らく改めて華恋と舞台に立つことを決心したんだと思います。 

 

一緒に舞台に立てて嬉しかったよ!

私も!まひる怖かった!

 

狩りのレヴュー

星見純那と大葉ななの対面です、皆殺しのレヴューの後に一対一で対面する純那の心境よ……。

いつか、という言葉にブチ切れるなな

なんというかここはすごくななに共感出来るんですよね、純那は元々練習のし過ぎで倒れるほどに主役を求めていました。

しかし今では演劇に立ち向かわず"いつか"主役に……とはかなりネガティブというか諦めや逃げに近いものを感じてしまいました。

純那は偉人の言葉を引用しながらななに立ち向かいます。しかし圧倒的実力差でななは戦いを制し最後には刀をななは差し向けます。

 

主役になれなくても頑張る姿が眩しかったのに……。

どうして過去形なのよ……。

泣いちゃった。

 

そして奮起する星見純那。

殺して見せろよ!大葉なな!

このめちゃくちゃな言い分は先程まで偉人の言葉を流用していた品性も知性も感じません、純那の決意を熱く感じます。

 

お前は何者だ!

星見純那!

 

自分の武器ではない刀を振り回しがむしゃらにななに挑む姿はかつて主役を渇望した姿と重なります。

 

私の道は自分で切り開く!

 

道を分かつ2人でもいつかは舞台で……

 

またね星見純那

またね大葉なな

やっぱり眩しい……

泣いちゃった

 

魂のレヴュー

動物将棋全然勝てない真矢様可愛い、ひよこちゃんがって。

クロディーヌ対真矢

ついに来た!2人の直接対決とかなり盛り上がっておりました。

神の器が逆さ吊りの鳥はダサいかな……クロちゃんも同じような感想でよかった。

他のレヴューとは違い前哨戦がめちゃくちゃ長いです、舞台少女の衣装を着た2人が相対する姿は熱が込み上げてきます。

 

アンタ今までで1番可愛いわ

私はいつだって可愛い!

 

魂のレヴュー、戦闘の作画が凄まじいです。

その中で送られる激白には目を見張るものがあります。

 

6-華恋とひかり、そして華恋

ついに華恋とひかりが対面します。

しかし舞台に立ったものの結局ひかりしか見えていないことに華恋は気付いてしまいます。

舞台少女として何もない華恋、華恋は舞台少女として死んでしまいます。

しかしひかりちゃんはこの舞台を終わらせるために華恋にお手紙を書き……


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ここが舞台だ愛城華恋!アタシ再生産

ここで再生産だぁ!ずっとずっと誰も使わなかった再生産をここで!華恋の再生産で使っったぁ!

 

列車は必ず次の駅へ

舞台少女は次の舞台へ

 

"空白"だった華恋は答えを見つけます。

 

私もひかりに負けたくない

 

タワーがポジションゼロに立ち

舞台少女達は上掛けを空へ

 

演じきっちゃった、レヴュースタァライト

私世界で一番空っぽかも

じゃあ探しなさいよ次の舞台を

うん

 

愛城華恋、あなたをスタァライトしちゃいます!

 

 

全体の感想

最初は正直全然分からないなぁと思いながら1周目を見ました。

そしてこの感想を書くために2週目を見ました。色々書くために紙に書きながらみていたのですがようやくそれでこの物語の真意に気が付きました。

ケリをつける、そして次の舞台へ。

過去や現状に目を向け未来へ羽ばたくためのレヴュー……。

この事実に触れ2週目は涙しながら見ていました、そして舞台少女の強さに感銘を受けました。

最初は大葉なな無双に心突き動かされていたのが、最後はあなたをスタァライトしちゃいますに涙なみだ。スタァライトされちゃったよ。

全体の感想としてはアニメ版やロロロのタメがどうしても必要なもののそれを踏まえても見る価値がある作品だと心から思えました。アニメ版を見れるのであれば少なくともこの劇場版の大筋は理解できると思いますしぜひ見てみて貰いたいし、1回しか見ていないのであればぜひメモを取りながら、見てもらいたい……。とにかく感情が溢れて止まらない作品でした。ありがとうスタァライト